コンビニ人間

ようやく読めました。「コンビニ人間」。

コンビニ人間

コンビニ人間

 

 

最近は可能な限り、本は図書館で借りる作戦なので

(お気に入りの作家でもまずは図書館で借りる)

予約したのは芥川賞受賞まもなく。

 

図書館の予約待ちは予想通りの長期戦で

1年くらい待っただろうか。

もうすっかり予約したのを忘れたころに

「図書確保」のメールが届いて、読みたい熱も冷めている状態で手元にくるという。

やはり「読みたい熱」があるときに読み始めないと

読書って難しいよなぁと最近は感じ始めている(なんのこっちゃ)。

 

てなわけで、もう何度目か後の受賞者が発表されたというのに

読書感想メモ。

 

いやあ、超よかったっす。

 

この一言に尽きる。

文学なのか、ギャグなのか、

生きにくい人間の多様性をつづったルポ(Eテレ風)なのか・・・

なんてことはこの際どうでもよろしい。

小説のモデルが作者なのか、そうでないのかもどうでもよろしい。

コンビニが抱えるSFチックなところをうまく生かしているなぁと感心する。

 

コンビニの

異常な清潔さ(おにぎりは超清潔に作成されるとか)

常連客でもいつもクールに接客される感じ(世間話御法度みたいな)や

マニュアル化が進んで働く人がロボットっぽいところとか

がどうしてもSF小説を連想させるのだけど、

どれも自分が知っているコンビニの話であるというのがポイント。

だから「今」の日本のコンビニの様を知っている人でないと

面白さは理解できないと思う。

(例えるならば、日本のコンビニ文化がない国の言葉に翻訳されて

その地で出版されてもこの本の良さ全ては伝えられないだろう)

だから、何十年経っても読み返される本なのかはわからない。

 

高校のころ読んだ「明治大正期の文学」にも

「今はそんな時代じゃないから何言ってんだ?」というポイントと

時代を超えて共感する感情や思いもあるわけなので、

文学って広いなとは思うのだけど。

 

ただ、「コンビニ人間」には今の時代の息苦しさと

時代に関係なく「まわりに対してうまく振舞えない」人間のぎこちなさのバランスが

いいなと思う。

 

読書後、ネットでレビューを探してみると結構あるのね。

試しに読むと面白ポイントがまとまられていたので貼っておく。

blogos.com