妊娠・出産系TVはもう平気になってきたらしい
NHKの「透明なゆりかご」
なんとなく視聴は避けていたのだけど、たまたま深夜の再放送で見てしまいその後も深夜再放送で見続け、気づけば普通にみられるようになった私。
きっとよくある「出産=しあわせ」系だったらこうはうまくいかなかったんだろう。
幸せと隣り合わせの不安とか事故とか、いろんなものたちも含まれているから
私みたいなひねくれものでも見られるんだろうな。
先月だったかな?
NHKの同じく深夜の再放送で、ドキュメンタリー版の透明なゆりかごもみた。
これはドラマとは別の番組で、都内の産婦人科でいろんな患者さんの診察風景を
とらせてもらった番組で。
途中、稽留流産された女性が映る。
先生の歯切れの悪い感じの話し方、それでも淡々と話す感じ、話す文言。
自分の過去の診察時のことを思い出す。
そして一番最初に思ったのが「私がかかった病院と違っても、こういう感じなんだな」
だった。
なんだか過去の自分をみているような、デジャブ感もあるけど
どこかで「私がかかった医者が割とドライだからあんな感じだったのか?」
とかほんの少し、当時思って
「近所の優しいお医者さんがいる産婦人科だったらもうちょっと優しくされたんじゃないか?」とか思っていた。
不妊治療専門クリニックで、毎日500人とか患者が押し掛けるクリニックだったから
普通に考えて毎日何人も「稽留流産」の診断は出てるんじゃないかと思う。
(その代わり毎日何人も、妊娠継続できて「卒業」として一般の病院へ紹介状もらってる患者もいるんだけど)
だから、そこに勤める医者はほかより一層ドライで、私に優しい言葉をかけてくれないんだろうと。
でも、どうやら違ったようだ。
その病院(産婦人科としてはそんなに小さくもなさそうだけど、まちの産科って感じ)でも言われること、声の感じはほぼ一緒だった。
そして、当事者ではない私がTV番組としてみている分には
医者は十分に気遣い、患者と向き合っているわけで、
これ以上のことを医者に求めるのは違うよなぁ、と。
過去の自分を冷静に思い返せたのはこれからの自分の人生にとって、よかったなと。
そんな「透明なゆりかご」ドラマ版。
昨日の放送では経済的理由で中絶した女性が、ほかの妊婦さんを突き飛ばしてしまうシーンが。
(経済的にも余裕ありそうなのに、仕事ばかりで妊娠をあまり喜んでない感じにむかついた)
ああいうの、心の中では思うよなぁと。
実際に行動として見えることはほとんどない(医療現場では時々ある話なのかもしれないけど)けど。
私も以前はおなか大きい人を見ると何とも言えない気持ちになった。
「いいな」ではなく「だめになればいいのに」とも思ったことあるし
「なんで無事生まれて来るって思えるの?能天気すぎる馬鹿じゃない?」とか
思うこともあった(安定期まえに妊娠報告きいたりとか)。
今は落ち着いてきたけど、それはたぶん、妊婦さん(や小さい子ども連れ)を見かけそうな場を意識的にさけているだけ。
土日のショッピングモールや、平日のスーパーには行かない。
スーパーはちょっと暗くなってからだと子どもが少ない。
今の職場は子ども関係ではないのでそれも気楽。
職場で孫がかわいいと話す祖母世代の人がいるけど、話だけならそんなに苦痛ではない。
日にち薬とはうまい言葉で、つらいなと思うポイントが以前よりはだいぶ減ってきている。
それでも、子ども相手の仕事に就く気にはまだならないけど。
それでもいつか、もっと気楽になれる日がくると今は思える。それだけでも進歩。