選ばなかった方の人生
全然ヒットしなかった映画でも、妙に自分にハマるものってある。
「すーちゃんまいちゃんさわこさん」はまさに私にとってそんな作品。
いくつかのシーンやセリフを時折思い出してしまうのだけど
まいちゃん(真木よう子)の
「選ばなかった方の人生も、ありだったんじゃないかって思う」
が今日久しぶりによみがえる。
新聞に載ってた子殺しの記事。
もちろん痛ましいとか悲しいとか、思うところはあるけど
自分にとっての「選ばなかった方の人生」に思えてゾッとした。
ああ、病気療養中焦ってもしくは一時の油断で子ども産んでいたら
この記事は私だったんだな、と。
まだ子どものいない人生に納得していない部分はある。
なんで2回も流産したんだろうとか、
原因探るにももう若くないし意味ないと諦めた。
そしてそれと同時に「病気療養中でも出産していたら…」
と思う事もあった。
でも、きっと、そうじゃないんだとこの記事でハッキリした。
自分が死ぬ事しか考えてなかったあの時に出産しなかったのは
今振りかえって考えてもやはり正しかったのだと。
先日夫が夕飯食べながら
「君の作るご飯はおいしいね。あの時(病気)にはこんな日が来ると想像してなかった」みたいなことを話したのだけど、その言葉が 当時側にいる家族の大変さを表しているように思う。
子どもは結局いない。二人の人生。
でもこうして元気に食事して旅行も出来て、
朝が来るのが怖くないのはただただ幸せだなと。
ただそれだけ。